西洋比較演劇研究会回覧: 10 月例会関連上演について

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 西洋比較演劇研究会 10月例会に関するお願い
夏休みたけなわ、皆様いかがおすごしでしょうか。
さて、9月13日、10月4日に例会がございます。9月の内容は
23日頃ご案内する予定で、今回は10月例会についてのお願いです。
10月は会員の佐野五郎氏の立案企画により、文学座アトリエ9月の
芝居を見た上で、演出家など演劇人とのディスカッションを予定して
います。それについて佐野さんから公演情報(西洋比較会員割引あり)
などのご案内が参りましたので、回覧いたします。ぜひ芝居をご覧に
なって、10月4日にご参会くださいますよう。
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 10月例会の対象公演「文学座9月アトリエの会『ミセス・サヴェッジ』」
 文学座 + 財団法人武蔵野文化事業団 共催
ジョン・パトリック/作 (by JOHN PATRICK) 
『ミセス・サヴェッジ ― The Curious Savage ―』 
安達紫帆/訳 上村聡史/演出
キャスト
吉野由志子、藤堂陽子、斎藤志郎、大滝 寛、中村彰男、
山崎美貴、太刀川亞希、粟野史浩、助川嘉隆、藤?あかね、
松岡依都美
《公演会場》 吉祥寺シアター(JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅北口下車徒歩5
分 )
《公演日》  2008年9月11日(木)〜22日(月)
         
《入場料(全席指定・税込)》
    前売・電話予約 4,000円 当日 4,300円
     ユースチケット 2,500円(25歳以下。取扱いは文学座のみ)
    西洋比較会員 3,500円(取り扱いは文学座のみ)
《一般前売・予約開始》8月8日(金)                 
《お問合せ》文学座 03−3351−7265(10時〜18時/日祝除く)
      〒160-0016 東京都新宿区信濃町10
http://www.bungakuza.com  info@bungakuza.com
企画概要
 2008年一年間上演会場を吉祥寺シアターに移し、作品も新旧の<アメリカ
演劇>を選んで始まった2008年文学座アトリエの会。
4月に上演された、その第一弾『ダウトDOUBT−疑いをめぐる寓話−』は、文学座
演技陣による密度の高い台詞のやりとりにより、改めて文学座の「台詞力」に対し
多方面から高い評価のあった公演でした。
 『ミセス・サヴェッジ』は、ウェルメイドプレイ的な要素を持ち、台詞力はもち
ろんのこと、高いアンサンブルが要求されます。文学座が長年に渡り培ってきた
アンサンブル力が今こそ発揮されることでしょう。
 作者のジョン・パトリック(1905〜1995)は、人生の半ばより、映画の
脚本に力を注いだ作家で、『上流社会』『スージー・ウォンの世界』などが知られて
います。
 演出の上村聡史は、文学座の演出家の中で最年少の28歳、まさに新進気鋭の
演出家です。2005年9月アトリエの会、ウーゴ・ベッティ作『焼けた花園』で
文学座初演出を果たし、2006年12月には、クリフォード・オデッツ作
『AWAKE AND SING!』で早くも2度目のアトリエの会を経験していま
す。
『焼けた花園』が1952年の作品、『AWAKE AND SING!』は193
5年初演の作品、そして今回の『ミセス・サヴェッジ』は1953年の作品という具合
に、演出家としての上村の視線は、安易に新作を追わず、深い社会性、政治性を伴った
作品に注がれ、上村の年代にしては珍しく、そういった作品の掘り起こし作業に力が
注がれています。『ミセス・サヴェッジ』は、また、人間それ自体への深い愛に支え
られている作品であり、上村聡史の演出史に新たな1ページを付け加える作品となる
ことでしょう。
あらすじ
舞台はアメリカ、マサチューセッツ州にある「ザ・クロイスターズ」と呼ばれる、
とある施設。折しもこの施設に、今日、新しい入園者が到着しようとしています。
その名はミセス・サヴェッジ。上院議員、判事、シックなレディの3人の子供た
ちに付き添われてきた未亡人サヴェッジの登場で、平穏な施設に波風が・・・。
果たして健常者は施設の外にいる者なのか、それとも中にいる者たちなのか!!?
吉祥寺シアターでの上演
1949年にそれまでの勉強会とフランス演劇研究会を発展的に解消し、新しき
実験室として新設された“文学座アトリエの会”ですが、翌年1950年に新築
された信濃町のアトリエでジャン・ジロウド作『クック船長航海異聞』を上演以来
58年間、ベケット、イヨネスコ、ウェスカーといった海外の前衛作家から、まだ
大家になる前の別役実、つかこうへいから最近では宮澤章夫、松田正隆、平田オリザ
といった日本の劇作家達の戯曲を、俳優や演出家やスタッフの修行の場として、前衛
的、
実験的な作品を次々と上演し続けて参りました。そして、今年アトリエに隣接する
稽古場(通称もりや)の建て替え工事にともない1年間に限り“2008年文学座
アトリエの会”の三作品を財団法人武蔵野文化事業団の協力を得て、吉祥寺シアター
で上演する運びとなりました。
アメリカ演劇の上演
2008年文学座アトリエの会は、2004年に初演された『ダウト ‐疑いをめぐ
る寓話‐』で幕を開けました。そして、1953年初演『ミセス・サヴェッジ』(作/
ジョン・パトリック 演出/上村聡史)、1947年初演『日陰者に照る月』(作/
ユージン・オニール 演出/西川信廣)とアメリカの戯曲の上演が続きます。
 グローバリズムの波に乗り、アメリカという国は経済的にも政治的にもまた文化的
にも世界を覆い尽くそうとしています。一方日本国内においては、格差の広がりはます
ます広がり、人生の最終期を「後期高齢者」として括られ、生きづらさや将来の不透明
感が増すばかり。年金問題や格差社会の是正など、大きな変革が国民の多数から求めら
れています。イラン・イラク戦争、サブプライム・ローン問題に限らず、アメリカがく
しゃみをすれば日本が、世界中が風邪をひくという状況は今に始まったことではありま
せんが、私たちはアメリカという国を良きにつけ悪しきにつけ見直して見る時期に来て
いるのではないでしょうか。私たちは〔アメリカ演劇〕を上演することで〔アメリカ社
会〕に迫ってみたいと思います。                        
   
        

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